ジャパニーズ ウイスキー 明石 / 山桜

日本のウイスキーに息づく「職人」の精神
日本の歴史的な歩みと進化を通じて、現代に至るまで受け継がれてきた「職人」という概念。その精神から生み出されたウイスキーは、まさに卓越した逸品です。
「職人とは、完璧を追い求める日本独自の美学。その道を極めるために人生を捧げ、常に技を磨き続けると同時に、その技術を他者と共有する存在です。」
こう語るのは、メレガッリのスピリッツ・スペシャリストであるミケーレ・ピコーネ氏。今回は、そんな職人の精神を体現する「明石」と「山桜」の2つのブランドをご紹介します。

明石(Akashi)
兵庫県明石市にある「江井ヶ嶋蒸留所」(ホワイトオーク蒸留所とも呼ばれる)は、日本最古の蒸留所のひとつとして知られています。実は、日本で初めてウイスキーの製造免許を取得したのがこの蒸留所で、その歴史は1919年まで遡ります。ただし、本格的なウイスキー造りが始まったのは1960年代に入ってからでした。
驚くべきことに、江井ヶ嶋蒸留所の主力製品はウイスキーではなく、日本酒や焼酎。ウイスキー生産に乗り出す前は、アルコールに香りを加えた「ホワイトオーク」というウイスキー風のスピリッツを製造していました。この製品名が、現在の蒸留所名の由来になっています。
2007年、ついに「明石」ブランドが正式に誕生。2010年には、MeregalliのパートナーであるWhisky du Mondeを通じてヨーロッパ市場に進出し、その品質の高さで瞬く間に人気を博しました。

驚くべきことに、江井ヶ嶋蒸留所の主力製品はウイスキーではなく、日本酒や焼酎。ウイスキー生産に乗り出す前は、アルコールに香りを加えた「ホワイトオーク」というウイスキー風のスピリッツを製造していました。この製品名が、現在の蒸留所名の由来になっています。
2007年、ついに「明石」ブランドが正式に誕生。2010年には、MeregalliのパートナーであるWhisky du Mondeを通じてヨーロッパ市場に進出し、その品質の高さで瞬く間に人気を博しました。

明石 シングルモルト
バーボン樽で熟成されたエントリーレベルのシングルモルト。ウッディな香りにアーモンドやスパイスのニュアンスが加わる。力強い味わいで、ハイボールに最適な一本。
明石 ブレンデッド梅
蒸留所の実験精神が光る一本。梅酒の樽でフィニッシュすることで、フルーティでまろやかな仕上がりに。カクテルのベースとしても高いポテンシャルを持つ。
明石 Meïsei デラックス
バーボン樽で熟成後、オロロソ・シェリー樽でフィニッシュ。ウッディな香りとフルーティな甘さが絶妙に調和した、クラシックな味わいのウイスキー。




山桜(Yamazakura)
福島県にある「安積(あさか)蒸留所」は、1946年に「笹の川酒造」によって設立されました。もともとは日本酒の名門として知られる同社ですが、日本のウイスキー業界においても重要な役割を果たしてきました。
特に1980年代には、経営難に陥った「羽生蒸留所」を支援し、日本のウイスキー文化を守る一助となりました。その後、自らの蒸留所で本格的なウイスキー造りを始め、伝統とクラフトマンシップを大切にしながら成長を遂げてきました。

磐梯山からの山風が理想的な熟成環境を生み出すこの地で、朝霞蒸溜所は職人技と伝統を深く尊重しながら、独自のウイスキー造りを始めました。
山と桜を組み合わせた「山桜」というブランド名は、ウイスキーの力強さと日本の儚い美しさを象徴するネーミングです。

山桜 ブレンデッドウイスキー
モルト比率20%のブレンデッドウイスキー。ペドロ・ヒメネス、オロロソ・シェリー、バーボン樽で熟成。フローラルで甘い香り、穀物やフルーツの風味が調和した一本。
山桜 シングルカスク ピーテッドウイスキー
絶妙なバランスのピーテッドウイスキー。スモーキーさは控えめながら、特別な存在感を放つ。イタリア市場でも流通量がごくわずかで、見つけたら手に入れたい希少な一本。


日本のウイスキーに息づく哲学
明石も山桜も、日本のウイスキーが大切にする「精密さ、忍耐、そして品質への飽くなき探求心」を見事に体現しています。繊細でバランスの取れた味わいを求める方も、より複雑でスモーキーな体験を求める方も、日本のクラフトマンシップが生み出す多彩な表現にきっと魅了されるでしょう。
日本の職人精神が生み出すウイスキーは、単なるお酒ではなく、ひとつの芸術作品のようなもの。グラスを傾けるたびに、新たな発見と感動があるはずです。ぜひ一度、あなた自身の舌でその魅力を確かめてみてください。




ミケーレ・ピコーネ
https://www.instagram.com/mchlpcn/
グルッポ・メレガッリ